予防歯科更新:2025/12/05

寝起きの口臭の原因は！？

朝起きた時に「口が臭い…」と感じるのは、実はとても自然なことです。
睡眠中は唾液の量が大きく減るため、口の中が乾きやすく、細菌が増えやすい状態になります。
この細菌が作り出すガスが、朝特有の口臭の主な原因です。

朝の口臭が強くなりやすい理由

① 唾液がほとんど出ない
眠っている間は体の活動が低下し、唾液の分泌も止まります。
唾液には細菌を洗い流す働きがあるため、唾液の量が減ると一気に細菌が増えます。

② 口呼吸になっている
寝ている時に口が開いていると、口の中が乾燥状態になり細菌が繁殖しやすくなります。

③ 舌の汚れ（舌苔）が付着している
舌に白いコケのような汚れがたまると、ニオイのガスが発生しやすくなります。
舌磨きをすることをおすすめします。

④ 前日の食べ物やアルコール
キムチ・ニンニク・ネギ・お酒などをとった翌日は、ニオイ成分が翌朝まで残ることがあります。
翌日に大切な予定がある場合は気をつけましょう。

朝の口臭を軽くするための対策

● 寝る前に歯ブラシだけではなくフロスや歯間ブラシを使用する
歯と歯の間の汚れは、細菌のエサになりやすい部分。
口臭の原因のもとになりますので、歯間のケアはとっても大切です。

● 舌の軽いクリーニングを習慣に
歯磨きをする際に舌も優しく磨いてみてくださいね！

● 寝る前は水分をしっかりとる
乾燥対策で細菌が増えにくい環境に。
お水を飲んだり保湿ジェルなどを使用すると良いでしょう。

● 可能なら鼻呼吸を意識する
口にテープをつけて鼻呼吸に変えるのも一つの方法です。
鼻が詰まっている時の使用は控えてください。

朝の口臭は“病気”とは限らない

朝だけ強く、日中は気にならないなら、ほとんどの場合は正常な反応です。
ただし、
• 日中も臭いが気になる
• 歯ぐきが腫れやすい（血が出る）
• 口の中がネバネバする
などがある場合は、歯周病や虫歯が関係していることもあるため検診やクリーニングに行きましょう。

歯周病が口臭を起こす理由とは？

① 歯周ポケットに細菌が増えやすい
歯周病は歯ぐきの奥に “歯周ポケット” ができる病気。
このポケットは空気が入りにくく、細菌が大量に増えやすいのです。

② 強いニオイのガス（VSC）が発生する
歯周病菌は硫化水素やメチルメルカプタンという、腐った玉ねぎのような強烈なニオイのガスを出します。

③ 出血や膿が混ざるとさらに臭いが強くなる
歯周病が進むと、出血や膿（うみ）が出ることもあり、これも独特の悪臭につながります。

虫歯が口臭を起こす理由とは？

① 虫歯の穴に食べカスが溜まる
穴の中食べカスが入るとそこから細菌が増えて、ニオイを発生させます。

② 神経が腐ると強烈なニオイに
重度の虫歯で歯の神経（歯髄）が失われると中の組織が腐り、きつい口臭が出ることがあります。

③ 被せ物の隙間も臭う
虫歯治療した歯でも、古い被せ物との隙間に汚れが入り込むと口臭の原因になりますので、保険の被せ物や詰め物ですと、劣化したりすることもあります。
臭いが気になるようなら、新しくやり変えるか、自費のセラミックにしてみるのも良いかもしれません。

ご自身の歯の状態を知っておくことが大切

お口のトラブルは、気づかないうちに少しずつ進行していきます。
特に、歯周病や虫歯の初期段階はほとんど痛みがなく、自覚症状が出た頃には進んでいることが多いのが特徴です。

だからこそ大切なのが、
「今、自分の歯や歯ぐきがどんな状態なのか」
を知っておくこと。まずは当院へ
定期検診やクリーニングを行うことで、口臭の原因を回避することができるかもしれません！